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「リアル鬼ごっこ」 ☆×5 幻冬舎文庫
20万部を超えるベストセラー作品
絶対王政の国があった。佐藤姓の王様は言う。「佐藤姓は自分だけで十分だ」その言葉から始まったゲーム。『リアル鬼ごっこ』
国中の『佐藤姓』の人間を全て狩るゲーム。リアルでの、鬼ごっこ。
全国に500万人はいる『佐藤姓』の内の1人、佐藤翼もその標的となる。
文章はいまいちだが、勢いはある。
ベストセラーに難癖つけるのもどうかと思うが、ラストまでの展開には魅力を感じられなかった。
予想の範疇を出ない展開に、薄っぺらい人間像。
結局は初期設定だけが奇抜で良いだけの作品なのかと思っていたところにやってきた衝撃のラスト。
のはずなのですが、ラストも予想の範疇。全然範囲内。
あるいは、誰もが内心予想する結果を、そのままやって見せたからこそ面白いのかもしれませんが。
たいした驚きも、感動もなく、「ああ、やっぱりこうなったか」と一種の諦観を持って読み終えた作品に
いまいち褒めるところが見当たりません。
なんと言うか、否定にも熱がこもらず、褒めるにも力が入らない。読者を熱くするにはまだ足りないものがたくさん
あるのではないかと感じました。
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